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乳がんについて
乳がんとは、乳腺にできる悪性腫瘍です。乳腺は小葉と乳管からなっています。
乳腺は、乳頭から木の枝のように放射状に広がり、その先に母乳を作る小葉があります。母乳の乳頭までの通り道が乳管です。
乳がんの多くは、この小葉を構成する細胞から発生します。
乳がんの自覚症状として多いのは、
- 乳房のしこり・ひきつれ・くぼみ
- 乳頭からの分泌液(血液混じり)
- 陥没・ただれ・わきの下のしこり
これらの変化を放置していると、がん細胞が増殖して乳腺の外へ広がり、リンパや血液の流れに乗って、乳房から離れた臓器にまで転移を起こします。
乳がんは、欧米では閉経後の60歳代以降にみられることの多い病気ですが、日本の場合は30歳代から増加し始め、40歳代後半から50歳代前半に発症のピークを迎えることが大きな特徴とされています。
日本では、乳がんにかかる女性が年々増加しており、生涯のうちに乳がんと診断されるリスクは9%(約12人に1人)となっています(2011年)。
乳がんの直接的な原因については、まだはっきりしたことはわかっていませんが、統計的な調査によりわかっている危険因子は、次のようなものがあります。
- 出産、授乳をしていない人
- 肥満の人(閉経後)
- 喫煙、アルコール
- 成人期の高身長、出生時の体重が重い
- 早い初経、遅い閉経
- 血縁者に乳がんになった人がいる
- 乳がんになったことがある
- 良性の乳腺腫瘍になったことがある
乳がんは、早期に見つけて治療すれば、より高い確率で完全に治すことができます。乳房を温存しながら、部分切除手術でがんを取り除くことも可能です。
乳がんの早期発見の秘訣は、 自己検診の習慣を身につけること、そして乳がん検診を定期的に受けることにあります。 あなたと、あなたの大切な人のために、自己検診と定期検診で乳がんの早期発見を心がけてください。