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- 知っておきたい低用量ピル
知っておきたい低用量ピル
ピルについて詳しく知ってみませんか?避妊効果以外にも様々な副効用があります。
こんな方は是非ピルをお試しください
ピルには避妊効果の他に様々な副効用があります。下記の症状でお悩みの方、ピルの服用も治療の選択肢としてお考え下さい。
- 月経量が多く貧血になる。
- 月経痛が激しく、鎮痛剤を服用しても体調がすぐれない
- 月経不順があり、すぐに妊娠を希望していない
- ホルモンのアンバランスによるニキビ、多毛が気になる
- 子宮内膜症があり経過観察しているが、なるべく進行を抑えたい
ピルによる避妊のしくみ
ピル服用の最大のメリットはその確実な避妊効果です。
のみ忘れさえなければ、1年間の妊娠率は0.1%と言われており、コンドームを正しく使用した場合の年間妊娠率が3%であるのと比べると、いかにピルの避妊効果が高いものかおわかり頂けるかと思います。
自然周期の排卵は卵巣が単独で行っているわけではなく、脳の中にある視床下部や下垂体から分泌されたホルモンの作用により卵巣における卵子の成熟や排卵が引き起こされているのです。また、卵子の成熟と平行して卵巣で作られた女性ホルモンは脳に作用し、下垂体ホルモンが過剰に分泌されないようにするフィードバック機構がはたらいています。体外からピルによりホルモンが補充されると、脳はもう十分卵巣ホルモンが分泌されているものと認識して、下垂体ホルモンの分泌を抑えます。下垂体が作用しなければ、卵巣におけるホルモンの産生や排卵も止まります。
ピルは排卵を抑制することに加えて、子宮内膜を受精卵の着床に合わない状態にし、子宮の入り口の粘液の粘調度をあげて精子の通過性を低下させる作用により妊娠を防ぎます。
副作用について
これまでにピルは欧米を中心として40年余りもの間改良を重ねられてきました。現在世界で約1億人の女性がピルを服用していると言われており、副作用についても多くのデータの蓄積があります。
飲み始めには3分の1近くの人に吐き気や頭痛、むくみなどがみられますが、飲み続けて頂くと、1-2周期の間に症状が軽くなっていきます。まれにですが、血栓症という血の固まりが血管につまることによる重大な副作用が起きる場合があります。
- (1)血栓症の既往がある
- (2)35歳以上で1日20本以上タバコを吸う
- (3)糖尿病、高脂血症、高血圧などの持病がある
など血栓症のリスク因子がある人は服用をお勧めしません。
ピル服用に際して基礎疾患がないか確認致します。健康診断の結果などありましたら持参して受診なさってください。